電子天秤のデータ収集システム(その4)

ご相談者様とのやり取りを続け、開発用に電子天秤の実物一式をお借りする事ができましたので、Windows10+ExcelのPC環境と市販のWiFiアダプタを組合わせて、電子天秤の測定値を収集するシステムの開発を始めました。

調査したなか、RS-232Cポートに直接接続し、WiFiに通信変換してくれる製品は、何種類か見つけることができましたが、RATOCシステムが提供している製品のREX-WF60が、開発用のライブラリやサンプルの入手し易そうな印象でしたし、何といっても、メーカー様のホームページで公開している資料中に、電子天秤との組み合わせでの用途を想定していることを伺い知ることができるイラスト(下図)があります。これなら、いけそうです。

電子天秤(GX-4000)に装備されているRS-232C通信ポートはD-SUB25pinのメスなので、REX-WF60(9pinオス)を直接接続する事ができませんので、pin数変換アダプタを介して電子天秤に接続するしかなさそうです。

とは言うものの、無線アダプタによる接続を試みる以前に、有線通信で、電子天秤の測定値を収集する処理の構築・調査からが作業開始です。
電子天秤の通信コマンドとして公開されているものは、それほど種類が多くありませんので、それらのコマンドを使って、測定値を収集する事になります。

まずは、USB-RS-232c変換アダプタを介して、電子天秤との通信を試みる作業から開始します。

シリアル通信ですので、通信速度やタイミング、通信ポートの設定値を合致させることにより、意図した通信結果をあられるまでは、多少手探りな部分がありますが、 経験値から来る予備知識はありますので、この辺は難なくクリアし、電子天秤との通信処理の挙動を確認しつつ、天秤の設定変更項目等を調査し、準備完了です。

無線通信によるソフト開発を進めるためには、REX-WF60を準備して実際の作業を進める必要がありますが、こちらの製品、希望小売価格(税込)¥30,240、Amazonの実売価格 ¥19,000前後です・・・・で、相談者様へ、作業の進捗を報告するがてら、わがままを承知で、無線アダプタの支給が可能かを相談したところ、市販品の価格が安価(相談者様にとっては・・・)であることもあり、起業間もない私の懐状況も理解してくれての快諾を頂き、市販品のREX-WF60を無償で貸与して頂くことになりした。

このREX-WF60を介して電子天秤と通信を行い、Excel上に一定間隔で測定値を記録するマクロ、ないしは、データーロガーアドインという形で、相談者様へ試作品の提供を行う予定です。

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